小日記

日々のちょっとしたこと

ディープな沖縄ー栄町編

栄町の混み合ったバーで、その女の人は左側から酔っ払いに絡まれていて、右側からは屈強な男2人に賭けじゃんけんに誘われてた。
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栄町キャット。

少し遡って23時。
仕事が終わり夕食を済ませたわたしは、ホテルのある国際通りから栄町まで歩いて行ってみた。
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小さな酒場が並ぶ通りで、いちばん賑わっているお店に入ってみると、酔っ払いと美人の間のカウンター席に座らせられる。
酔っ払いは沖縄訛りの強い60歳ぐらいの男性。美人のほうは、パーカーにジーパンというラフな格好にも関わらず、きれいなお姉さんという雰囲気だった。
お姉さんは酔っ払いから「男と話すときはもてなさないといけないんだよ」と絡まれていて、気が弱そうに笑っていた。でも、こんなにあか抜けている人がモテないわけがないから、そのダメ出しは的を得ていないと思った。

彼女はこの近くのバーのオーナーだと言う。32歳で、沖縄出身ではないけれど15年近く那覇に住んでいて、「沖縄が特別好きなわけじゃなく、住むところはどこでもいいだけ」と言っていた。そして、「初対面の人と話すのは苦手なんだよねぇ」とも言っていた。

酔っ払いが帰ったあと、彼女は、反対側に座っていた屈強な男2人に誘われていた賭けじゃんけんに参加していた。それぞれが1000円を出して、勝った人が総取りできるルール。
「うちは賭博禁止だからテーブルの下でやってよ」とお店の人が声をかける。
何回かあいこが続いたあと、あるときみんな「パーを出す」宣言をする。
わたしが「ウソをつく人は嫌いだな」と適当に煽ったあと、じゃんけんをすると、屈強な男2人がパー、お姉さんはチョキだった。

彼女は総取りした3000円でお会計を済ませ、わたしの分も払い、「このあと店長と飲みに行くけど一緒に来る?」と誘ってくれた。

お店から少し歩いたところに、若い男の子2人が乗った車が待っていた。車に乗り込みながら、こんなことばっかりしていたらいつか誘拐されそう、と思う。でも、予想外の展開に身をまかせるのはとても楽しい。
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男の子2人はどちらも25歳の同級生。片方の子はお姉さんがオーナーをやっているバーの店長だという。
お姉さんは「初対面の人と話すのは苦手」と言っていた通り、二人の前ではさっきとは別人のように、楽しそうに、ヤンキー口調混じりで会話をしていた。

車を走らせて、なぜか台湾料理屋に行く。
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カウンターに4人並び、東京の話や、那覇の観光の話などをした。

そのあと、「せっかく沖縄に来たんだから」と、山羊が食べられるお店に連れて行ってもらう。
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山羊のおさしみ。フーチバと一緒にいただきます。

お店を出て、コンビニでアイスを買って歩きながら食べる。
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次にメキシコ料理屋へ向かう。お姉さんだけ「タクシーで行こうよ」と駄々をこねていて、男の子2人から「近いっすから歩きましょうよ」と止められていた。わたしの好きな人ってすぐタクシーに乗りたがる人が多いんだよなぁって、少し感傷に浸る。

このメキシコ料理屋さんもとても美味しかった。
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時計を見ると3時で、さすがに帰ろうということになった。
わたしは翌日も仕事がある。連絡先もフェイスブックも交換することなく解散した。
一瞬だけ名残惜しいと思ったけれど、連絡先を交換したところでこの後に連絡を取ることなんてないだろうし、名残惜しさをごまかすためだけなんだったら、いっそ無いほうが潔いと思った。

タクシーでホテルの近くまで送ってもらってバイバイする。
また会えたらいいな。

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