引っ越し準備中になぜか思い出した祖母のこと
引っ越しの準備をしてる。
最初は「もしかしてクソクソめんどくさいのでは」と不安になったけれど、もともと物が少ないのではじめてみるとそんなに大変ではない感じ。
引っ越し先の部屋は、二面窓。しかも5階で採光が良い。
そういやわたしは、ムダにお外が好きだなぁと思った。
今日、引っ越し作業の合間にコンビニのアイスをベランダで食べながら、そう思った。
幼稚園に入る前、今はもう亡くなったおばあちゃんと、家の駐車場のヘリに座ってアイスをよく食べてた。
家の中で食べればいいのに、ベンチがあるわけでもないのに、なぜだかいつもそこに座って食べてたことを今も鮮明に覚えている。
おばあちゃんは「外で食べると気持ちがいいでしょ」と言っていた。陽射しを浴びる=気持ちのいいこと、というのはそのときに刷り込まれた。
そういえば今、毎日のお弁当も、会社のデスクや休憩室ではなく公園で食べている(小ぢんまりした秘密の公園を見つけたのです)。
おばあちゃんが亡くなったとき、お葬式で、わたしが別れの手紙を読んだ。
手紙を書くにあたり、いつもはポヤーとしている母が、珍しく真剣な顔でこう言った。
「おばあちゃんは専業主婦でずっと家にいた人だったから、どんな性格で、どんな生活を送って、どんな生き方をしていたかを知っている人が、私たちよりも少ない。だから、作文でみんなに教えてあげてほしい」
あぁ、そうなんだ、大好きで素敵な人なのに、と思って寂しくなると同時に、そういう生き方もすごくいいなぁ、少ない人を大事にしながら生きる人生も、とその時思った。
今日はそんなことを思い出した日だった。
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