アサリの神様
先日、潮干狩りに行って貝を採ってきた。
行くことになるまで、紆余曲折があった。
わたしは食いしん坊なので、潮干狩りをして自分で採った貝が食べたかった。いちばん太平洋に近くて海のきれいな富津海岸で、貝を採りたかった。
潮見表をチェックすると、「この土日しかない!」という日があり、車の運転ができる友達を誘ってみた。
するとあっさり断られた。なので、一人で行くつもりであった。
しばらくして、その友達と、友達の会社の上司と、三人で飲む機会があった。
その時に、「潮干狩りに誘ったら断られたんですよー」と冗談半分で告げ口すると、その上司は「潮干狩りに誘ってくれる人なんて他にいないから、行きなさい。これは上司命令だよ。もしあんたが行かないなら、私が行く!楽しそう!」と、訳がわからないことになりかけたので、友達が渋々ついてきてくれたのであった。
とは言え、潮干狩りは大変楽しかった。
天気が悪かったためか、あまり人がいなかった。
私たちは潮干狩り初心者なので、どこに貝があるのか、交代で仮説を発表し、検証しながら掘った。
【検証1】
本気で採りに来てるおじさんの近くに貝がいる説
<仮説>
家族で来ているお客さんが多い中、ガチなおじさんが何人かいた。この人たちは、毎年毎週来ているベテランで、貝がいる場所を熟知しているに違いない。
<結果>
おじさんたちは貝がいる場所で掘っているとは限らなかった。
おじさんたちは、ちょっと掘っては場所を変えていた。一箇所にこだわらないことがコツなのかもしれない。
【検証2】
海藻の間に貝がいる説
<仮説>
潜んでいるに違いない。
<結果>
いるにはいたが、小さい貝しかいなかった。
【検証3】
水たまりが深いところに貝がいる説
<仮説>
水の多いところの方が、元気で大きな貝がいるに違いない。
<結果>
そんなことはなかった。
【検証4】
貝殻の多いところに貝がいる説
<仮説>
貝殻は大きめのが落ちていることが多いので、その近くに大きめの貝の仲間がいるに違いない。
<結果>
貝殻は貝殻だった。
【検証5】
子どもの本能説
<仮説>
海っ子が貝のいる場所を見つける本能・直感は、的中しているに違いない。海っ子が掘っている近くでおこぼれをもらおう。
<結果>
貝、たくさんいた!
ということで、小5〜6ぐらいの男子二人の後ろを尾行しながら採った。
彼らが立ち止まり掘る場所周辺には、本当に貝がいた。彼らはアサリの神様だった。
この日、潮干狩りをしていい時間は14時半まで。帰路につくアサリの神様。
神様のおかげで小さなバケツひとつ分は採れた。最後に、小さな赤ちゃんアサリを逃がして、この量。
帰宅して、砂抜き。
友達の会社の上司にも分けてあげなくちゃ。
・余談1
行きしなに、バケツと熊手を買いにイオンに寄った。
パン屋のパンが安くてすごく美味しくて、イオンってすごいなぁと思った。
ディズニーランドより、イオンのほうが、夢の国。
・余談2
友達から「恋愛に冷めてるよねぇ」と言われたので、そんなことないよと言って、好きな恋愛ソングの再生リストを作り、ドライブのBGMにした。
これ↓
一通り聴いてから、「あんたが恋愛に振り回されたくないことはよくわかったよ」と感想を頂いた。そんなことないぞ。
・余談3
帰りに寄った回転寿司屋がすごく美味しかった。
ふだん寿司なんてあまり食べないので、これが普通の味なのかわからなかったけれど、とにかく美味しかったのは本当。