小日記

日々のちょっとしたこと

香港から来た少女

自宅の最寄駅にはカウンターだけの小汚い定食屋がある。
そこのサバの味噌煮が絶品なので、自炊が面倒な日の夕食に、よく利用している。

今日も仕事の帰りに寄った。
隣の席には中学生ぐらいのアジア系の女の子が座っていた。
注文していたらしいブリの照り焼き定食が来て、様々な角度から写真を撮っていたので、観光客だろうと思う。

私「どこから来たの?」
彼女「香港」
私「家族といっしょ?」
彼女「ひとりだよ。2日後に友達が来るけど」
私「……。あなた何歳?」
彼女「26歳」

バイキンマンのポーチを下げ、Tシャツに短パンだったので、てっきり中学生ぐらいかと思った。
転職の合間の旅行らしい。

突然ですが、グーグル翻訳は素晴らしいと思う。

かつては、
私「日本食で好きなものは?って質問、めっちゃされるでしょ」
外国人「されるww 寿司ですって紙に書いて首から下げておこうかな」
といったような、英検5級なりの楽しい会話をしていた。
しかし、グーグル翻訳を使えば、英検5級でも、もう少し複雑な会話ができる。

今日も最初は、英検5級なりの軽いトークを楽んでいた。
でも途中から、グーグル翻訳を使っての会話がはじまった。

興味津々で色んなことを聞かれた。

「ミサイルは飛んで来ると思う?」
「アメリカは日本の味方なの?」
「日本の政治ってどんな感じ?」

難しいわ!
偏ってない意見を伝えられるよう努めたが、そのぶん曖昧な感じになった。
ハッキリしないところも含めて日本人らしさが伝わったように思う……。

「閉店です」と店員さんに声をかけられ、店を出る。
すごい楽しかったなぁ。
フェイスブックで友達になり、近いことだし滞在中にまたゴハンでも行こーとか言って別れる。

自宅に着くと、彼女からメッセージが。
「シリアスなお願いなんだけど、もしあなたの部屋が余っていたら泊まらせてくれない? airbnbで借りた部屋のオーナーが男性で、部屋をシェアしなくちゃいけないの。前情報ではこんな話じゃなかったのに」

一瞬、トラブルに巻き込まれたくないなーと思ったけれど、スルーできず。
「わたしはワンルームに住んでるから余ってる部屋はないけど、来ていいよ」

「それなら大丈夫、ありがとう」
と結局言われたけれど。

心配なので、ゲストハウスやホテルで、今日か明日から泊まれる安いところはないか探す。
すると彼女から「神田に行くことにした」との連絡が。

なぜ神田かというと、2日後に合流する友達が泊まるゲストハウスが神田にあるらしい。
それでとりあえず行くことにしたらしい。

大丈夫かよ!?と思ったけれどわたしにできることはもう無い。
「賢いあなたのことだから安全な旅ができると思うけれど、もしトラブルや危ない目に遭ったら、すぐに駆けつけるから連絡してね。東京は狭いからどこからでもすぐに行けるからね」
何かあったらマジで連絡してきてよぉーと念を込めながら送る。
「あなたはスーパースーパーナイスガールね」と言ってくれた。

彼女の日本滞在は13日まで。
それまで心配して過ごすことになりそう。楽しい旅になりますように。