アマゾンプライムの『モダン・ラブ』がすごくよかった
第1話を観終わって、大号泣しました。
アマゾンプライムで配信されているドラマ『モダン・ラブ ~今日もNYの街角で~』です。
このドラマは、1話完結のアンソロジー。
製作総指揮はジョン・カーニー監督です。
わたしはこのドラマの第1話を観て、「誰かの幸せが自分の幸せ」ということは有り得るし、自分の幸せは自分が決めるものなのだ、と思い知りました。
そして、名前のない関係の愛おしさと尊さに涙しました。
感想をもう少し詳しく書いてみます。
(ちなみに友達と一緒に観たのですが、わたしだけが大号泣しており、友達から「面白くていい話だったけど泣くシーンは無かった」と言われて不思議がられました……)
◆第1話「私の特別なドアマン」のあらすじ
別に普通の友達だった。ただ一方はニューヨークに暮らす独身女性で、もう一方は女が暮らすアパートのドアマンだっただけ。男は門番やボディーガード、時には親友や父親代わりを務めることで女の面倒を見ていたのだ。
(アマゾンプライムビデオより)
――ここから第1話のネタバレあり&観ていないと意味が分からないと思われます――
シングルマザーになる決心をしたマギーが、自分の赤ちゃんのエコー写真をグズミンにあげるシーン。
マギーは「何も特別なことではない」というふうに、「4枚あるから1枚あげる」と言って写真をちぎって差し出す。
彼女はグズミンにエコー写真をあげたことなんて、すぐに忘れたと思う。だってそれは何でもないことだったから。
だけど、グズミンがそのエコー写真をずっと大事にとっていたことが最後に分かる。
しかも、グズミンがいつも待機しているアパートのフロントデスクの内側に貼っていたことから、彼は写真を毎日見ていたであろうことが分かる。
毎日目にするということは、毎日思い出しているということだ。
そして、彼のマギーを思う気持ちからすると、毎日彼女の幸せをそっと願っていたんじゃないかと思う。
マギーはNYからLAに栄転し、引っ越した先で結婚する。
グズミンと離れてから、彼女の生き方は大きく変化し、目まぐるしい毎日だったと予想される。
つまり、グズミンを思い出すことは少なかったと思われる。
グズミンが、いつも目に入るところに写真を貼っていることなんて、もちろんマギーは知らない。
グズミンはクールで、冷徹な一面もあるので、そんなことしてるわけない、と思うだろう。
グズミンは、マギーと再び会う5年後も変わらずドアマンで、語られてはいないがおそらく独り身である。
しかし、マギーの幸せを願うグズミンは、決して不幸せとか孤独ではない。
マギーとマギーの娘とグズミンで博物館に行ったとき、3人の表情からそのことが伝わってくる。
これが3人の幸福のかたちなんだ。
「誰かの幸せが自分の幸せ」というのが有り得るということが、この作品のグズミンの存在によって証明されていると思う。
この物語の主人公はグズミンじゃないかな。
成長したのはマギーだけど、大事なことを観客に見せてくれたのはグズミンだったから。
また、マギーが無邪気でいられるのはグズミンがいるからであり、遠く離れてもそれは変わらない。
そんなことを思って、涙が止まらなくなりました。
ファッションもすごく素敵で憧れた〜。真似したい。
すごく良い作品なので、2話以降を視聴するのがもったいない……大事に見ようと思います。
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