小日記

日々のちょっとしたこと

ある1日

3日前まで悩んで、結局ひとりで行くことにした。気を遣わせてしまいそうなことは少しでも排除したかったし、それが誠実な気がした。
それに、この半年間いろいろたくさん助けてくれた幼馴染が、「直前でもいいから気が変わったら声かけてよ」と言ってくれていたので、いざとなったら一緒に来てもらえるという安心感があったのもある。

大好きだった老犬のすがたは見えなくて、荷物はまた買えば手に入るものばかりだった。
優しさがズレている人とはどう接していいかわからなくなる。ズレていることに苛立ちながら、「こんなに親切にしてくれる人に苛立ってしまうなんて」と思って自分のことも嫌になるから。
引越し業者を手配して、意味のないことをしてるなーと思った。実際、本当に必要なものは何もなかった。

誰かに電話をかけてわーんと泣きたいような気がしたけど、電話をかけたい相手が思いつかなくて、でもそもそも誰にも話したくないような気もした。

駅までの道を歩いているときに、別の友人から連絡が来た。長く続いていた不幸な恋愛が終わりそうだという。
彼女のことが本当に心配だったけれど、正直に言うと、対岸の火事の話を聞いて気を紛らわせたい気持ちも少しあって、夜に会う約束をする。

荷物を家に運び終わり、数ヶ月前のままのダンボールを全部あけていくと、カーテンがどれにも入っていなかった。窓は道路に面しているので、カーテンがないと生活ができない。
幼馴染から、「月が超きれいだから、外見て元気出すといいよ」とLINEが届く。「いまカーテンがなくて絶望してたとこ\(^o^)/」と返すと、「今日はカーテンないぐらいがちょうどいいよ」と届き、外を見ると大きな月が霞雲のうしろに浮かんでいて、本当にきれいだった。そういえば今日は十五夜だ。
可笑しくなって、「このやりとり一生忘れないと思うw」と送ると、ヤッターという変なスタンプが届く。幼馴染はもうすぐ入院と手術をひかえていて、何もトラブルがなく元気に戻ってきますようにと心から思った。

いつまでも頭の中が整理できず、こういうときは映画でも観ようと思い、中野まで「劇場版 どついたるねんライブ」を観に出かける。
『劇場版どついたるねんライブ』予告 YouYube版 - YouTube
ストレートで青い歌を良いなぁと思ったのは久しぶり!楽しくてお祭りのような映画だった。

会う約束をした友人からは体調不良のためキャンセルの連絡。涼しくて気持ちのいい天気で、今日の朝よりも足取りは少し軽くなって、中野をだらっと歩いてから一人でのんびり帰宅した。